春・夏・秋・冬—美しい日本の四季、
その季節感や文化的風習をお手前に盛り込んで、
お茶を味わうのは趣深いものです。
お茶をいれて舌で味わうだけでなく、見た目にも季節を実感できるよう、
室礼(しつらい)を工夫するのも煎茶道では大切なことです。
炭を使って火をおこし、
熱い番茶を淹れるお手前は冬の寒さには格別です。
立ち上る湯気が暖かさを強調してくれます。
かんきつ類に花は百合を
しつらえます。
唐辛子、ピーマン、
花は鶏頭を飾り赤づくしで
秋を演出します。
紅葉の赤をベースに室礼をつくり、
秋の代表的な花・菊を用いるお手前で、
色鮮やかな秋を楽しみます。
文人に愛された煎茶の心を受け継ぎ、
お手前の飾りに季節の盛物を添えて、
四季を表現します。
野行袋(やぎょうぶくろ)という
携帯に便利な茶器を使って、
桜の木の下などの屋外で、野点で風流を味わいます
うららかな春の日、桜吹雪の風雅を表現。
室内でも春の風情が演出できます。
ぶどう、ズッキーニに、ほおずき、
リンドウを添えて、
涼しげな夏を文人盛物で表現します。
水を強調して、涼しさを表現するお手前。
筏(いかだ)と瓢杓(ひょうしゃく)を使い、清涼感を出します。